愚痴りたい夜もある パート2
今回の記事は、Emotional Disclosureというやつですね。理不尽なことで酷い目にあった場合は、ムカつく感情を表現することによって、ストレスを軽減するといった行為です。この「Emotional Disclosure」、結構効果的であることがわかっています。まあ、興味がある人は、ググってください。
みなさん、理不尽なことをされた時は、直ぐに、その後理不尽な行為に対する怒りを文章にしたり話したりしてみましょう。この効果を実感できるでしょう。
私は、学問の世界が結構好きです。しかし、科学というものも所詮は人間が行う活動の一つ、綺麗ごとばかりではありません。分野にもよるかと思いますが、論文というのは血を流さない戦いであったりもします。
私は、戦うことが多いので、その戦いの中で多くの敵を作っていることでしょう。まあ、これまでの研究がイマイチだったからこそ私の活躍する場があると言えます。お金が必要ない研究を志向していたら、そんな研究しかできなくなってしまいました。
さて、論文には査読という制度があります。同僚審査というべきだと思いますが、同じような研究をしている人がその論文を評価して、掲載するかどうか決定します。
どうも、私は、アメリカの有名なグループの一つにとても嫌われているらしいです。まあ、論文でお前ら考え方間違えているよって、何度か書いた実績があるので仕方がないといえば仕方がないし、そのグループの論文をリジェクトに追い込もうとしたこともあるので、恨まれても仕方がないです。今回の論文の結論にも、お前らの論文こんな理論的なことを理解しないで議論していたんだよ的な文章が入っています。
査読は時々、敵対しているグループの人に回ります。そんな時は、変な査読結果が返ってくる時があります。こう言った査読はEditorの判断で無視されることがあるのですが、Editor が分野外だったりもすると保守的になり、抜本的な変更が必要であるとか言われたりします。
今回は、一人の査読者はベタ褒め、もう一人に査読者はクレイマーな感じです。
クレイマーは、図が汚いとか、テクニカルタームや手法の説明が足りないとか、ネチネチと同じことを書きまくっています。一方で、本質的なことは何も反論できていない。まあ、こちらの方に理があるから真っ向から反論はできないのでしょう。面倒なやつです。おそらく敵対しているグループの人に回ってしまいましたね。
しかし、指摘されたことは、
「老眼で図がキチンと見えていないだけじゃないか! 」
「専門雑誌なんだからそんな説明はいらないだろう!」
「リファレンスが書いてあるのだから、それを理解して文句言え、想像で言うな!」
「専門家なんだから、最新の研究をフォローしろ!」
といったことで、ふざけるな!!!
まあ、査読雑誌が良いとか、科学の世界はキチンとしているとか思っている人が多いとは思いますが、所詮は人間が行うこと、どうしようもない問題は常に存在します。