人間の特性を理解してハウスメーカーを決めるための方法
さて、家を建てる上で、ハウスメーカーを選択するというのは、結構重要です。どのように決めるべきかについては、色々な本が出版されていますが、どれもピンときません。
この違和感がどこから来るのかですが、結局のところ、ハウスメーカーの選択の良し悪しは、ある程度時間が経った後で私たちの生活の幸せ度によって判断できる問題であるからなのではと思います。
将来の生活の幸せ度なんて予測困難です。このような将来の予測が困難な場合の「専門家」の予測は、単純なアルゴリズムより当てにならないということが知られています。
この手のことは最近になってスポーツの世界等で知られてきたことですが、有名な話はワインのアッシェンフェルターの式でしょう。
ワインというのは生産された年によって値段が大きく変わります。ワインの品質を決めるのはブドウ栽培に適した天候であったかで、その天候のみの情報から将来の価格を予想する式が考案されました。この式はとても単純なのですが、専門家がボルドーワインを試飲して分析し予想した将来の価格より、よっぽど精度が高いそうです。
では専門家のアドバイスもあまり役に立たない場合で、どのようにして良い選択をするのかについては、行動経済学の本を読むとベターな方法が提案されています。
まず、「どのような生活が幸福と感じるのか」を考え、項目に分けてチェックリストを作成します。このチェックリストは人によって異なるでしょう。
私の場合は、
- パトナーとよい関係を維持できること
- 寒い&暑いとあまり感じないこと
- 開放感があること
- 地震や火災のリスクをあまり感じないこと
- 外の音があまり聞こえないこと
- 窓から四季の移ろいを視覚で楽しめること
等々です。
その後は、
- 各項目で、ハウスメーカーを回った後にスコアをつける。
- 目を閉じて、将来を予想してスコアをつける。
- 最後に、各項目のスコアの平均点(10点満点)と、最後の将来を予想したスコア(10点満点)を足す。
- 一番良いスコアを採用する。
だけです。
この方法は、様々なケースで応用可能で、ほんの数十分の時間をかけるだけで、「全く当てにならない」決断から、「幾分かはマシ」である決断にランクアップします。 重要な決断をするときには、このやり方を使用することをお勧めします。
もっとも、「幾分かはマシ」である決断が上手くいくかは、運も重要ということになりますが、当てにならない決断よりよっぽど良いです。
皆さんが良い選択ができることを!