猫と快適i-smart生活

猫に餌を出す係の博士の日記

土地選び (地盤リスク)

地盤リスクについて

地盤リスクと災害リスクは同じだろうという意見もあるかもしれません。ここでは、地盤リスクとして地盤の問題で不利益を被る可能性ということで、不同沈下(家が傾く問題はこれ)・液状化・地滑りについて考えることにします。専門ではないので、耳学問+α(私が適当に勉強した内容)を書くことになりますので、抜けがあります。ですので、気になる方は、リンク先のページを確認することをお勧めします。


私は、他の分野のお話を聞くのが好きなんで、住宅の地盤に関する専門家の話を聞いたことがあります。もはや錆び付いている脳みそですが、過去の記憶を辿ると、地質調査以外の土地選びの重要なポイントは下記の2点だったと思います。

擁壁、盛土のリスク

擁壁、盛土は適切な処置をされていないとヤバイです。日本の人口増加とともに住宅地が郊外の丘陵地に広がった結果、大きな被害を受けるケースが増えてきたとのこと。迂闊に丘陵地を造成した土地に手を出すのは危険です。ちなみに、3.11の仙台の丘陵地の家屋被害は、昔の地形を見たらヤバそうなところばかりで発生しています。大変申し訳ないのですが、あーここはダメだろうってなところが局所的に被害を受けています。

こういう地盤リスクについては、結構前からわかっていましたら、知っていると知っていないとでは大違いがあったということです。私は、不動産屋さんがこのような土地を売るときにリスクが高いことを告知する義務を課す法律が必要だと考えています。

整地した土地は寝かせろ

整地した土地は、最低でも数年寝かせておけとも言っていました。状況が変わると、地盤がその状況に馴染むまでに時間がかかってしまう。つまり動いてしまう。造成後の不同沈下のリスクを軽減するためには、土地が馴染むまで待てということですね。

地盤調査の結果を理解したい

住宅保証機構が出している地盤評価のマニュアルを読んでおくと、地盤調査の結果が理解しやすくなります。ちなみに、これと一条工務店の地質調査の判断を比較すると、一条工務店は安全側にたって評価していることがわかります。


さて、私が聞いた発表をまとめたレジメがないかなと探してみたら、こんなWebサイトを見つけました。建築研究所の田村さんのページです。著者の方を調べていたら数年前にお亡くなりになったのこと。残念ですが、このようなページがアーカイブとして残されていることはとても重要だと思います。


このページでは、土地の見方についても詳しく解説しているだけでなく、一条工務店も採用しているスウェーデン式サウンディング調査法の問題点についても議論しています。完全な方法なんて存在しないわけですから、調査方法の問題点を理解した上で、調査し、結果を精査することが重要なのは言うまでもありません。

一条工務店さんこの姿勢で本当に良いのでしょうか?

みなさんご存知の通り、一条工務店には、良い品質のものを低コストで提供するために、様々な決まりごとがある構造になっています。だからこそ、私たちは、リーズナブルな価格で、他のハウスメーカーでは贅沢の極みの「全館床暖房」というものに手が出せます。


こういった一条工務店さんの、新しいコンセプト、システムを提示する姿勢、私はとても評価しています。一条工務店の「家造りを、お客様以上に熱心であれ!」という理念はとても良いものです。


一方で、ブログでもしばしば見かける「部屋に突き刺さる不自然な出っ張り壁」、これを取り外せないと嘆いている方は多いと思います。ちょっと前までは、そういうこともあるよねと他人事でしたが、我が身に降りかかるとなると話は違います。人間なんてそんなものです。


一条工務店は様々な制約があり、こちらの理想通りの設計にできないということは理解しています。もちろん、建物の構造は重要です。しかし、そうであるからこそ設計をする方が、その制約が気にならないように、自然な形状になるように設計する努力が重要です。


施主の要望に応えつつ、それで不自然な構造になるのであれば代案を用意する。こんなことで、私たち施主は設計さんを評価するものです。


メモ程度でもよいのです。設計図には、メモ欄があります。そこに、設計の意図と、問題点をメモ書きでも良いので入れておく、可能であれば問題点への対応案を書いておく。こんなことで、設計さんが色々と考えてくれているということが理解でき、施主は納得するものです。私を含めた施主のほとんどは素人です。意図なんて設計図からすぐに読み取ることなんてできません。


一条工務店の設計さんは、他のハウスメーカーより難度が高い問題に向き合っています。一条ルールをクリヤーしつつ、生活する人にとって不自然にならない心地よい空間をデザインするといったことをこなさなくてはいけません。逃げ出したくなることもあるでしょう。


ですが、「ルールだから不自然なものを受け入れてください」というのは違うと思います。設計さんにはルールに立ち向かって、できるだけ自然な形に持っていくようにして欲しいのです。もがき、考え抜くことは、それを仕事にしている私でさえ辛い作業です。しかし、これから逃げてしまえば、良いものは生まれないものです。


全国の一条工務店の設計さんには不自然な出っ張り壁を書き入れる前に考えて欲しいのです。これを除く手段はないのかと。

土地選び (地盤リスク 砂利抜き)

トラップのような落とし穴 砂利抜き

コンクリートを作るときに使用される砂利ですが、最近は良質な川砂利を採取することは難しくなってきました。そういったこともあり、田んぼや畑の下に埋まっている砂利を取るということが商売になっています。この砂利抜きをすると、どうしても地盤が緩くなります。田畑として使用し続けるのであれば、問題ないですが、家を建てるとなると最悪の事態を招くことになります。


3.11のときに、ポツポツの大きな被害を受けている家がある地域がありました。大抵の家は大丈夫なのに、新しい家に限って全壊と言って良い程度の被害を受けている、とても不思議な風景です。


うーん、これは何?と思って、現地の方々に聞いてみると、田畑を売る前に砂利抜きをしたそうな。ナンテコッタ、家を建てようとして買った人は、砂利抜きしていようがしていまいが、あまり気にしなかったのでしょう。売った人は丸儲け、でも買った人は売る側のお小遣い稼ぎのために大損失です。


ひどい話です。


私は、地盤改悪をした後に住宅地として売るっていう売主の考えが全く理解できませんが、買う側に知識がないとこんなトラップに引っかかってしまいます。ですので、その土地を買う前に、売主が砂利抜きをしたかどうかキチンと調べましょう。