間取りを決めるまで 01 間取りの模範解答はない?
間取り等の本を読んでいると、「模範解答はない」、なんて説明を書いている本があります。こんな文章を読むと、私は「模範解答」の意味が良く分からなくなってしまいます。
筆記試験を作る場合は、模範解答をあらかじめ用意する必要があります。その模範解答はあくまで、様々な条件を満たすできるだけ偏りがない解答の一例です。
これを間取りに置き換えると、大まかな生活スタイルを決めれば、様々なルールに沿った間取りの模範解答があるはずです。なので、私には「間取りに模範解答はない」という意見が理解できません。
結局のところ、自分の生活スタイルに最も近い模範解答を見つけて、そこに手を加えるのが最適の間取りにたどり着く近道だと思います。大学で物理数学を勉強した人には、一般解を求めた後に、自分に合う特解を求めることにすると言えば分かりやすいでしょうかね。
模範解答を見つける旅がここから始まりました。
はじめは、模範解答は、どこにあるのというのが良くわかりません。まずは、素敵な間取り集とか書いている本を読んだのですが、確かに素敵な間取りなのかもしれませんが、ある要求に特化した解答に見えます。
私が欲しいのは、特解ではなく、一般解となりうる模範解答です。
そんな時に出会ったのが「間取りの方程式」です。この本の良いところは、間取りを作る上で重要なルールを素人の私にとっても分かりやすく説明しているところです。さらに、そのルールに則った模範解答を提示した後に、それを改良する方法を紹介しています。私にとっては理想的な本でした。